-Sugar High-【紅一点:YG】 (ページ8)

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(※インタビュー内での回想を詳しく、
実際は概括して話しています。
MAP OF THE SOUL : 7リリース前頃)

「A、今から事務所行くから準備してきて」

少しばかり早い夕飯を皆で食べ終わった後、私の隣でスマホを弄っていたユンギがそう言った。戸惑いながらも反射的に返事をすると満足そうに頷いた彼は自分の準備のためか部屋に戻っていく。

そろそろくる頃かと身構えてはいたがユンギはいつも本当に突然なので驚いてしまう。一瞬静まり返ったユンギを除いたリビング、私たち七人の目が合った瞬間それは息を吹き返した。

「今日俺とあのラスボス倒す約束だったのに‥！」「残念だったね、ヌナは今日僕と映画観るんだよ」「え、俺とアニメ観るって‥‥」三股だ、浮気だと騒ぐので、それ今決めたことでしょ？と聞くとクフクフ悪戯っぽく笑う可愛いマンネ達。本当は全部付き合ってあげたい‥と泣く泣く席を立とうとすると向かいに座るナムジュンが「いつものですか？」と聞くのでいつもの、と答えるとお疲れ様です、と労いの言葉をもらう。「俺は朝までコースだと思うな、ナムジュナは？」と嫌なフラグを立て出したホソクを横目に急いで食器を片付けようとすると「いいよいいよ、ユンギ待ってると思うから早く行ってあげて」頑張ってね、と優しすぎるジンオッパに甘えて自分も準備すべく部屋に向かった。

‥‥

『ごめんね、ユンギ。待ったよね？』

車で待ってる、と個人カトクの通知に慌ててガレージに向かうと車に乗らず待っていてくれたユンギ。そうでもないよ、と助手席のドアを開けてくれる彼にお礼を言って乗り込むと、閉めるぞ？と至れり尽くせりで何だか照れてしまう。心地よい沈黙に身を委ねながら、たまに他愛のない話をしているとあっという間に事務所に着いた。

「先にAの作業室行っといて。」と言う言葉に従い、作業室で空調など設定していると自分のコーヒーと私のホットハニーミルクを持ったユンギが「相変わらず何もない部屋だな」と笑いながら戻ってきた。そしてお気に入りのアンティークソファに座る私の隣に腰掛ける。私は人一倍感受性が強いので曲作りに影響が出ないよう必要最低限のものしか置いていない。

「で、ソロ曲順調？」

『実はもう出来てるんだけど‥ただ今回のユンギの"Shadow"を聴かせて貰って衝撃受けちゃって‥。私のこの曲、皆が求めているものなのかな、って‥』

聴かせて、と間髪入れずに言ったユンギにデモを渡す。

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