決意の顔 ページ17
「きよみちゃん彼氏は？」
ｷﾖﾐ「居る様な？居ない様な？微妙な感じでね」
かの「ん？どういう意味？」
ｷﾖﾐ「大学4年から付き合ってるから…13年になるかなぁ…」
かの「うっそー13年！〜」
「13年も！すごいなぁ」
ｷﾖﾐ「…13年でも一緒に居れたのはトータル3年位…」
ｷﾖﾐ「今、日本に居ないの…6年前から再生医療と遺伝子の研究をするのにアメリカに居るの…帰ってきたのはたった3度だけ…最初はメールも電話も頻繁だったんだけど今は電話もない…」
ｷﾖﾐ「終わってるのかもしれないけど…私たち付き合ってるよね？って聞く事も…」
ｷﾖﾐ「これからの事も話せば終わる様な気がして聞けないの…」
ｷﾖﾐ「好きなのは私だけ…そんな気がしてね…」
かの「…なんか…なんか…ムカつく…」
かの「女の一番良い時なんだと思ってるのかな…」
「確かに…」
ｷﾖﾐ「彼とはなんの約束もないし…父が生きてる時にお見合いの話も沢山あったけど全部断って…勿体なかったかなて思う所と…待ちたい気持ちと」
アメリカと日本…待っているには長い6年…
きよみちゃんの表情は本当に綺麗で…
待っている事の気持ちに曇りもなく
ｷﾖﾐ「彼の居ない週末も恋人たちが楽しみなイベントもそんな事は気にしてる時間は私にもなくて…」
ｷﾖﾐ「辛い事とか重なったりした時はアメリカで頑張ってる彼を思って私も日本で頑張らないとって」
そう言うきよみちゃんの器の大きさを感じた
かの「きよみ先生…もしだよ…もしもの話あっちにいい人出来てたらって考えたりしないの？」
ｷﾖﾐ「そうね考えるよ…私が不意打ちでアメリカに行こうとしないのはそういう事が怖いから…って言うのもある」
ｷﾖﾐ「でももう私も35歳…この1年ではっきりしないとって思ってる」
最後は決意の顔だった…
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作者名：mon | 作成日時：2023年3月20日 11時
