キム社長と秘書３

先輩 ページ16

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ユンギさん


私の最も尊敬していた先輩




今度は社長になって再会することになった。




カン社長はとても力のある人で

周りに有無を言わせないオーラがあった。




ついていけば間違いはない


そう言われるほど人脈も知識も豊富で

権力をもったいかにも社長、という人





ただ考えが昔ながらというか

裸の王様だったのもあり


パワハラセクハラ


私が訴えなかっただけ助かったと思ってほしいほど。




でもカン社長が怖くて誰もなにもしてくれなかった。



「大変だね」


「大丈夫？」




声はかけてくれても、直接的には誰も助け舟は出さない。


それがあの会社のよくないところだった。






YG「社長、その発言はちょっと‥」



初めて社長に物申したのが、ユンギさんだった。




社長もユンギさんのことはお気に入りで




「なんだ、パワハラで訴えられるか、ハハ気をつけるよ」



なんて冗談っぽく受け流していたけど。





ユンギさんがいたから、私は仕事を続けてこられた。

　





YG「食え」



忙しくて何も食べてない私に、いつも食べ物をくれた。




『ありがとうございます』



YG「キレイな礼だな」



『礼を褒められたのは初めてです』



YG「顔やスタイルばっか見られてるからな」



『秘書なんて、お飾りですからね所詮』



YG「お前のお辞儀はキレイだよ。気持ちがこもってる。

　 人柄があるから、社長のサポートできてるんだよ」







思わずユンギさんの前で泣いてしまった。



頭をぽんぽん撫でてくれて、泣き止むまで付き合ってくれた








それから、ユンギさんは私に会うと、頭をぽんっとした。



YG「おつかれ」




いつもそう言って。

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