キム社長と秘書３

暴発 ページ6

キスをしながらも、頭の中はうっすら冷静だった。




この甘い雰囲気はなんだ



いやらしい気分が高まってしまうに決まってる。







一度踏み込んでしまった禁断の情事



二度目は容易く始まるということか。











さっきまで普通に世間話をしていたのに。

なんだったら、その前まで一緒に仕事をしていたのに。





こんな流れになってしまうのか。

男と女はわからない。






期待していなかったかと言われれば嘘になる。






あの夜のあとからは

俺の奥底の本能が

この人を求めて止まらない。




全身が奮い立つようにオスの本能が動き出している





触れたい




肩から背中に手を回すと


ぐっと体を寄せてきた。









先へ進んでいいサインだと捉えていいのか





一方的ではない 合意の上だと

逃げ道をつくりながら触れていく俺はなんて卑怯だ。






背中を撫でる手を

さらに深いところへ伸ばしていいものか




最後の最後まで 踏み外していいのか考えなくては





『社長‥？』


NJ「‥ん」




鼻先が当たるくらいの距離で 囁かれた





『困ってます？』



NJ「え‥ああ」








『‥イヤですか、こんなの』



NJ「イヤではない。俺はいいがAさんは‥」



『‥イヤじゃないのなら 抱いてください』







脳より下半身に直接響いた気がした。





ズルいんだろうな 俺は。






彼女には好きな男がいるんじゃなかったか





今だけでも俺を求めてくるのなら

今このときだけの快楽を味わわせてあげようなんて




いや、俺が味わいたいだけなのかもしれない。




『‥‥して』




頭の中を覗かれてるかのようにそう囁くか



それはもう反則だ








覚えてるよ



なにもかも覚えてる




『‥あ‥』




その声


どれだけ求めていたか






『‥っあ‥ん』



ここがいいんだよな わかってるよ




前回よりももっと激しく

もっともっと淫らに

すべてをみせてほしい。




一度点火した花火が

まるで暴発したみたいに



俺の欲は止めどなく

勝手に弾けていくようだった。




　

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