キム社長と秘書３

気づいて ページ8

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社長はやっぱり鈍い





鈍いのか それともそれを装ってるのか



よくわからなくなってしまった。







そもそも 私からキスをした



寝ぼけてなくて普通のときに。






けっこう勇気がいったんだけどな。




それで気づいてくれたかと思いきや

何もなかったみたいに過ぎていくし。



『社長が覚えてなかったので、ちょっとだけさみしくて』


『忘れないでくださいね』





これはもう かなり攻めたんだけど




NJ「‥‥あ ああ」




ああ ってなに


いつもそうだけど



返事がほぼ ああ なんですけど







キスだけじゃ変わらないまんま


だからというわけじゃないけど




社長から食事に誘われて


あの日は楽しくて嬉しくて酔っ払って


自分から誘うようなことをした。





酔うと絡んで大胆になるのは自分でもわかってた。




でももう社長にはそれくらいの勢いでいいやと思って

ベッドでキスをして

抱いていいですよって意思を伝えて




社長がボタンを外した瞬間は

その気になってくれるんだって嬉しくて









だけど 社長はなにもハッキリと言わない。




やっぱりドライな人なのかな。





抱いてくれたからといって

恋人に昇格するわけじゃなくて





ただの一夜の過ち？

単なる遊び？







胃袋をつかんで、体のつながりまでできたら

私達の関係は進展するのかもと思っていたんだけど。





一夜の過ちにはしない





だからまた家に来るかは賭けだった









でも社長は来てくれたから


お互いそうなることは了承済みだったから



だから抱いてって伝えたのに。







自分から言葉にして伝えたらいいのかもしれないけど


あの社長が簡単に落ちるとは思えなくて




そういうつもりはないと拒否されたら


私は職を失うと思う。






たとえ体の関係でも


社長に求められてるのなら幸せだし



それでいいと思った。







ねぇ気づいてほしい





私が必要としてほしい


もっともっとと求めてほしい


こんなにも あなただけを想ってる。

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